マーケティング翻訳の工程管理とは?

マーケティング翻訳とは、マーケティング分野の翻訳を指す広い意味のジャンルとして、使われる言葉ですが、今回は「企業が自社製品やサービスを対外的にアピールするためのマーケティング活動を支援する翻訳」という意味で翻訳の工程について考えてみたいと思います。企業のニーズによって翻訳の「分野」「目的」「落としどころ」「文章量」が大きく異なります。多種多様な特徴を持つマーケティング翻訳の工程管理とは、どのようなものでしょうか。

本記事で詳しくみていこうと思います。

マーケティング翻訳の工程管理とは?

マーケティング翻訳の工程管理は大きく2種類に分かれます。

  • 交渉文書翻訳(メール含む)の工程管理
  • 提案書・報告書翻訳の工程管理
  • メディア向け・消費者向け発信文書
  • アンケート・レビューなどの調査関連文書

交渉文書翻訳(メール含む)の工程管理

交渉文書翻訳ではGoogle DocとCATツール(※)によるデータベースを利用して納品します。商談メール翻訳の場合は毎回内容が変動します。しかし、打合せの内容や認識の統一がメインとなるため、翻訳者が途中で変更になることは基本的にありません。また、交渉に付随した添付ファイル文書は一部の内容を組み替えて再利用されるケースが多いため、データベースを構築して過去の用語と言い回しを記録します。

商談文書翻訳は後のプロジェクト生成にも影響を与えるため、内容によってはダブルチェックを必須としています。

(※)Computer Assisted Translationの略称。一般的には翻訳支援ツールの総称として知られる。

提案書・報告書・広報文書翻訳の工程管理

提案書・報告書・広報文書翻訳の工程管理は、データベースに基づいたダブルチェックの体制となります。案件ごとに提案書や報告書を提出する相手が異なる一方で、製品・サービスのラインナップにもとづく表記は統一しなければいけません。

たとえば、A社の製品XXXに関する提案書をB社とC社に提出する場合、B社とC社の特徴に鑑みて「です・ます調」や強調すべき箇所の言い回しを使い分けるケースがあります。提案書が受理されて製品の受発注が始まると、異なる会社ごとに関連文書の長期案件翻訳が発生します。長期のスパンで翻訳を続ける上でデータベースを構築しておくと、顧客ごとの文書を的確に使い分けられるのがデータベース構築の利点と言えるでしょう。

メディア向け・消費者向け発信文書

メディアや消費者向けの発信文書は「プレスリリース」と呼ばれます。海外のニュース記事を日本語に翻訳したり、逆に日本語の記事を外国語に翻訳して対外的に発信する業務です。

具体的な流れはシンプルで、プレスリリース概要の打合せを終えた後に配信原稿が入稿されます。ニュース記事の場合は朝の入稿直後に業務が始まり、その日の午後には翻訳文書を納品しなければいけません。納品後には記事を配信する準備を済ませ、指定時刻に配信となります。配信時の注意点は、配信国の祝日・行事カレンダーと、配信国の時差を確認することです。配信時に記事を掲載する業者が休んでいたり、そもそも記事が読まれなかったりするとタイミングの誤りとなってしまうため、情報を発信する国のカレンダーを事前に確認しなけれはいけません。

アンケート・レビューなどの調査関連文書

アンケート・レビューの翻訳もマーケティング翻訳では重要なタスクです。自社開催の外部セミナーを開催した後には参加者へアンケートを配布するので、セミナー内容の改善に翻訳が役立ります。またECサイトなどでは、顧客満足度を図る指標となる大事なレビューコメントを確認しなければいけません。その上でもレビュー翻訳の需要は根強いのが現状です。

なおレビュー翻訳については、下記記事で詳しく解説しています。

参考記事>>レビュー翻訳で代表的な4つの事例とは?

どんな情報を渡せばいいの?

マーケティング翻訳では臨機応変な対応が求められるので、開示ができる範囲で必要な情報を翻訳会社に渡すと無難です。たとえばパワーポイントによる提案書を作成して翻訳会社に翻訳を依頼する場合、どのような相手にどの温度感で提案書を渡すのかを伝えると、翻訳会社と依頼者の間で認識の擦り合わせができます。翻訳会社からは依頼者以外のプレイヤーの顔が見えないため、納品物を提出する相手やその後のプロセスについても情報共有しておくと、翻訳会社側も顧客の状況に応じた成果物を納品できるようになります。

通訳支援も可能なの?

可能です。メールによる商談が進むにつれて通訳の手配が必要となります。マーケティング翻訳で絡んでいた翻訳者であれば、一連のやり取りを熟知しています。その翻訳者が通訳業務を担い、実際の商談(対面/ビデオ会議)で通訳サポートをする流れとなります。たとえば、日本に進出したい外資系企業をサポートしている日系企業から商談メール翻訳の依頼を受けると、翻訳会社は基本的に契約締結まで一貫したサポートを実施します。したがって、通訳者の手配もそのサポートの内に含まれるのが一般的です。

突発の依頼は可能なの?

事前に翻訳会社と情報共有をしていれば可能です。とくにミーティング関連資料は突発業務がほとんどなので、想定される入稿のタイミングを事前に翻訳会社と情報共有しておく必要があります。たとえば、日系企業がヨーロッパ方面の企業とミーティングをする時がいい例です。時差は日本より遅れているため、日本時間の午前中に翻訳会社へミーティング資料の翻訳依頼が届き、昼過ぎまでに納品という業務のパターンが挙げられます。

メールの翻訳だけでもいいの?

可能です。ただプロジェクト翻訳とは異なるため、CATツールによる工程管理を含めるかどうかで翻訳料金が変動します。たとえば単発のメール翻訳となる場合、データベースを作成せずにGoogle Doc上で翻訳作業を完結させる場合があります。Google Docでの作業は、CATツールの管理に伴うコストを省いて比較的安価な翻訳料金を提供するための案です。一方、顧客がプロジェクト生成につなげるために長い商談を意識する場合、翻訳会社はデータベースの構築というプランもあわせて提案します。翻訳会社から複数の選択肢を提示され、顧客にとって最良なプランを選択すれば問題ないでしょう。

まとめ

以上がマーケティング翻訳の概要です。マーケティング翻訳にはさまざまな種類があるため、翻訳会社に予め必要な情報を与えてプランをカスタマイズしてもらうことで、個々のニーズに合った翻訳業務が可能となります。

マーケティング翻訳の詳細については、お気軽にお問い合わせください。

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