インドのFintech市場に乗り込む多国籍企業とは?

インドのFintech市場では何が起きているのですか?インド国内の動きだけでなく、海外諸国へ及ぼす影響についても知りたいです。

こんにちは。クラウドパワーパートナーズの海外編集部です。

今回は上記の疑問をお持ちの方々へ記事を執筆いたしました。

インドではFinTechのニュースが盛んになっています。

FinTech(フィンテック)とは、金融(Finance)と技術(Technology)を組み合わせた造語で、金融サービスと情報技術を結びつけたさまざまな革新的な動きを指します。身近な例では、スマートフォンなどを使った送金もその一つです。

引用元:日本銀行>FinTech(フィンテック)とは何ですか?

このFinTechにより、インドの金融機関と提携する外資系企業が登場するだけでなく、インドから海外の株式市場へ資金が流れるスキームも整っています。世界中が注目しているインドのFinTech市場では、何が起きているのでしょうか。

本記事では、CPP海外編集部が調査したインドのFintechの情報、調査を通じて得られた気づきをご紹介していきます。

本記事の対象者:海外のFintechに関する情報を必要としている方々

インドのFintech市場に乗り込む多国籍企業とは?

貸付市場に乗り込む中国企業|Xiaomi(小米)

インドのFintechに関わる多国籍企業

インドのFinTech市場に乗り込んでいる企業で目を引いたのは中国企業でした。

中国の電子製品メーカーであるXiaomiは、インド国内における1兆米ドルの貸付市場に注目しています。Mi Creditというデジタルマーケットプレイスを発表しました。1か月にわたるパイロットを実施し、390万米ドル以上のローンを提供しました。

1900万人の顧客のうち、大多数は緊急医療で必要としており、その他にショッピングや結婚式だけでなく旅行、教育の目的で融資を利用する傾向があります。当社は、Mi Creditをインドに持ち込み、貸し出しのニーズに応えるさらに別の革新的で真のデジタルソリューションを提供したいと考えています。

引用元:TECHINASIA

World Population Review(2019年)によれば、インドの人口は13億人を突破しました。その約1割にあたる1900万人が融資を必要としており、その大多数は緊急医療を必要としています。以下の記事でも紹介していますように、インドでは増加する人口の増加に対応できるだけの医師や医療機器、医薬品の配備も急務となっています。近年躍進しているのが、オンライン薬局のParmaEasyというスタートアップです。

インドのスタートアップ企業へ流れる海外投資!その理由とは?

海外で緊急医療を受ける際には、治療代の支払い能力を証明しなければいけません。とくに緊急手術の場合は高額な費用を要求されることがあるため、その際にはまとまった資金が必要になります。

インドではAadhaarという国民識別番号制度が普及しており、社会保障や助成金を申請できるシステムが整ってきています。Xiaomi社が進める事業はノンバンキング市場ですが、今後もデジタル形式で身分証明の信用にもとづく貸付が浸透すると、金融市場へアクセスするユーザー数が増えていく可能性があります。

米国株式市場へのアクセスを促す米国企業|DriveWealth

DriveWealth

前回の記事ではインドの直接投資について解説しましたが、インドから海外の株式市場へ資金を流入させる仕組みも構築されています。

DriveWealthとIndia’s SV Capitalのパートナーシップにより、インド最大の株式ブローカーStockalHDFC証券が米国株式市場へアクセスできるようになります。

HDFC証券デジタル戦略分析アナリストNandkishore Purohit氏は、このパートナーシップにより、インドの顧客が「グローバルな成長ストーリー」に参加し、インドの国境を越えた投資機会を活用できるようになると述べました。

Purohit氏はまた、「完全にデジタルなプラットフォームなので、顧客は使いやすいインターフェイスに慣れていき、投資プロセスのシンプルさを高く評価するでしょう」とDriveWealthの利便性を称賛しました。

引用元:FINOVATE

新生銀行の予想値によれば、名目GDPの値が英国とフランスを抑え、世界5位になると見込まれています。今後はインドの経済力と資金力が海外市場へ影響を与えていくでしょう。そこに爆増する人口が拍車をかけると、近い将来には経済力の構図が大きく変容するかもしれません。

インドのスタートアップの動きから見える海外投資家の動き

インドのFinTech

今回の記事では、インドのFinTechに関する情報をご紹介いたしました。

海外からインドに乗り込んでノンバンク融資を進めている中国企業のXiaomi、また米国株式市場へのアクセスを可能にするDriveWealthとIndia’s SV Capitalのパートナーシップは、インドの市場規模・資金力が海外から高く評価されているとともに、多国籍企業のパートナーシップから生まれる利益の可能性も示していると言えます。

インドのFinTech市場が今後どのように形作られ、世界へどのように影響を与えていくのか。

クラウドパワーパートナーズ海外編集部では、今後も海外スタートアップ企業の動向を追ってまいります。

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