インドのスタートアップ企業へ流れる海外投資!その理由とは?

インドは投資が流れる新興国と呼ばれています。その理由は何でしょうか?また、インドのスタートアップ企業も躍進していると聞きますけど、具体的にはどのような会社ですか?

こんにちは。クラウドパワーパートナーズの海外編集部です。

今回は上記の疑問をお持ちの方々へ記事を執筆いたしました。

南アジアで巨大な市場と目されるインド。そのインドに巨額の投資が年々流れています。Invest Indiaによれば、世界銀行によるビジネス環境のランキングが142位(2014年)から63位に上昇し、2014年から2018年に及ぶ対内直接投資も2,863億ドルを記録しています。

この背景の一つとしては、インドで拡張する技術インフラの向上が挙げられます。

総務省の情報通信白書によれば、インドのモディ政権は2014年にデジタル・インディアの政策を承認し、デジタル社会を普及するための一石を投じました。

2014年5月に成立したモディ政権において、政府は2014年8月20日、国家の基本的なICT政策である「デジタル・インディア」を承認・発表した。「デジタル・インディア」は、インドをデジタル化を通じて強化された知識経済社会に変革するという内容となっている。

引用元:総務省 情報通信白書(平成27年度版)

2014年に承認された「デジタル・インディア」は、現在各種スタートアップ業界で海外投資を集めるという点で大きく注目されています。

本記事では、CPP海外編集部が調査したインドのスタートアップ企業の情報、調査を通じて得られた気づきをご紹介していきます。

本記事の対象者:海外スタートアップ企業の情報を必要としている方々

インドのスタートアップ企業へ流れる投資

オンライン薬局|PharmEasy

インドになぜ投資が流れるか

まず着目したのは、インド国内オンライン薬局のPharmEasyが拡張する医療技術のインフラです。

インドのムンバイに本拠を置くオンライン薬局のスタートアップ企業、PharmEasyが、シンガポール国営投資会社のTemasek Holdingsが率いる資金調達ラウンドで2億2000万ドルを調達。カナダの年金基金Caisse dedépôtet place duQuébec; LGT、韓国のKB Financial Groupもこのラウンドに参加。

「サプライチェーンの前線で多くの統合が行われています」とPharmEasyの共同設立者であるSheth氏は述べ、自社の強みと計画について説明しました。

「当社はさまざまな関係者をシームレスに結びつけています。小売業者、流通業者、製薬会社を当社の技術プラットフォームに統合しています。これは現在当社が持っている1つの強みです。この技術によりインドの医療の仕組みが変わるでしょう」

「当社は、カシミールからラクシャディープまでの約22,000のピンコードに対応する国内のすべてのピンコードに医薬品を配達します。100,000を超えるSKUがあり、月単位で配達します」

引用元:NIKKEI ASIAN REVIEW

インドの面積は329万km2(日本の約9倍)となっており、山岳部のカシミールからインド西部沖合のラクシャディープ諸島まで、医薬品供給のネットワークを拡張させるだけの技術力が育っていることが窺えます。またWorld Population Review(2019年)によれば、インドの人口は13億人を突破しました。

上述の通り、増加する人口の増加に対応できるだけの医師、医療機器、医薬品の配備は急務となっていると言えるでしょう。その需要の一端を担えるスタートアップの技術力に、世界の投資家が注目しています。

サイバーセキュリティ|Lucideus

インドのサイバーセキュリティ企業

サイバーセキュリティのスタートアップと知られるLucideusにも、海外から投資資金が流れています。同社はデジタル社会で起こりうる各種脆弱性やサイバーリスクを軽減するためのサービスを展開しています。

サイバーセキュリティのスタートアップであるLucideusは、日本の大手保険会社のベンチャーキャピタル部門であるMS&ADベンチャーズが率いる新たなラウンドで、700万ドルを集めました。同社の評価は10か月で2倍になり、インドで最も価値のあるサイバーセキュリティの新興企業となっています。このラウンドでは、シリコンバレーに本拠地があるWestern Technology Investmentからの参加も見られました。

引用元:Inc 42

Lucideusの大きな特徴としては、インド国外のクライアントを多数抱えている点です。ハッカーによる攻撃やシステムの脆弱性への対応策は世界中で議論されており、同社が提供するサイバーセキュリティサービスの水準が、グローバルスタンダードで評価されていると言えるでしょう。

インドのスタートアップの動きから見える海外投資家の動き

インドのスタートアップから見える海外投資家の動き

今回の記事では、インドのスタートアップへ流れる海外投資の一端をご紹介いたしました。

PharmEasyにはシンガポールの国営投資企業が中心となって投資が行われており、Lucideusには日本と米国からの投資資金が流れています。その背景にあったのは、デジタル・インディアに端を発して躍進する圧倒的な技術力でした。投資資金の流れから、インド国内だけでなく世界からもその動向が注目されていることがおわかりいただけるのではないでしょうか。

クラウドパワーパートナーズ海外編集部では、今後も海外スタートアップ企業の動向を追ってまいります。

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